長期的に良い結果をもたらす歯科治療には「顎関節」「歯の並び方」「歯の凹凸」の調和が大切と考えています。
ちょっと難しいお話かもしれないので、少し噛み砕いて説明します。
まず、以下の3つのことに、一つでもあてはまるでしょうか。
- 同じ歯が何度も再治療になる経験をした。
- 噛み合わせが何カ所かある気がする。
- 歯に起きた問題の原因は、虫歯と歯周病以外にあると思う。
さらに、たとえば、以下のようなことにもあてはまることはないでしょうか
- 一度虫歯の治療をした歯が再び虫歯になったり、詰め物がとれた
- 歯が欠けるとか割れた、もしくはすり減っている
- セラミックが割れた
- 何度か治療をしたけど抜歯になった
- 前歯があたらない(奥歯があたらない)
- どこかの歯だけが強く噛む
- 口が開きづらかったり、音がする
- 一部の歯だけが、特に歯周病が進んでいる
- 歯並びが悪い
- 顎や頭が痛いことがある
- 歯軋りをする
噛み合わせは、
1:「顎関節」部での、下顎骨(下顎頭)の回転、滑走運動
2:下顎骨の動かす筋肉(主に「咀嚼筋」4つ)の緊張と弛緩
3:上下顎の「歯」の凹凸部の咬合
の3つのことが複雑に絡み合っています。
これらの調和が崩れると、何らかの問題が起き、結果として上記のような歯のトラブルに繋がることも少なくありません。
そこで、当院では、患者様の
「歯を基準にした噛み合わせ」
「顎関節を基準にした噛み合わせ」
の両方を調べています。
その二つの噛み合わせのズレがどの程度なのかによって治療の方針が変わってきます。
例えば、1本だけの治療で十分な時もありますし、数本、もしくは全体的な取り組みが望ましい事もあります。
上記について、ほとんどの患者様に数分でできる簡単なチェックを行っています。
その結果によって、口腔内の状態が
A:問題となっている歯の治療だけ(例えば1本)で、十分な患者様
B:気になっている部分の歯の治療だけでは、口腔内の問題が解決せず、将来的にも、詰め物がとれる、セラミック・歯が割れるなど、口が開きにくい、顎関節周辺が痛い、頭・首が凝り易いなど、噛み合わせ由来の問題が再発しやすい患者様
のどちらにあてはまるかをご説明させて頂いています。
Bの患者様に関しては、詳細な噛み合わせの検査を行い、その方にあった治療計画をご提案させて頂いています。
インプラント、矯正、審美歯科などの治療をより有効に活用し、いい結果をもたらすためには非常に重要なことだと考えています。